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ふりかえり日記2 福寿祭  2005/08/02(Tue)
千と千尋の神隠し  2005/01/23(Sun)
能登・金沢教室の・・・  2005/01/13(Thu)


  ふりかえり日記2 福寿祭

ふりかえり日記2 は、金沢での福寿祭です。

7月25日は、加賀藩祖・前田利家公の奥方、お松の方のお生まれになった日で,
金沢の尾山神社で生誕祭である「福寿祭」が執り行われます。

7:35羽田発。朝一番の飛行機で、金沢へ。
10時からのお祭りに、紋付袴に衣服を改め、参列させていただきました。
三宅藤九郎家は、加賀藩前田家のお手役者として庇護を受けていましたので
やはり礼を尽くして参列しなくてはいけません!

お祭りの後は、直会、そしてひきつづきお松の方に関係する講演を伺います。
直会では、前田家ご当主の令夫人、尾山神社の宮司様と同席させていただき、緊張しながらも
尾山神社の境内でとれた梅で作られるお神酒(梅酒)を美味しくいただきました(笑)。

さて梅といえば、前田家の家紋は梅鉢。
写真は、前田利家公のかぶとです(もちろん本物ではありません)。
珍しい形のかぶとですが、そこがやはり利家公らしいところ!?
身内びいきといっては失礼ですが、私にとってはとても素敵なかぶとに見えてしまいます。
「勝兜」と言って、お守りというか縁起物というか、ちいさな可愛いかぶとを千円弱でお分けいただけます。
お求めにならなくても、尾山神社へ行かれることがあったら「ああ、これか」と、
ひと目ご覧いただければと思います。

こうして昔のご縁を通していろいろなものを見ると、歴史が本当に身近に感じられますし、
歴史上の人物も紙の上、文字の上の人ではなく、生き生きとした心が感じられるから、不思議です。

実は尾山神社では、数年前までお松の方はご祭神ではありませんでした。
あくまでご祭神は前田利家公で、お松の方はじめ歴代藩主、そしてそれぞれの奥方は
尾山神社の境内にある摂社・金谷神社におまつりされていました。
それが、お松の方の生誕450年の記念のころから、利家公もお寂しかろう、
ここらでひとつご一緒におまつりするようにしたらいかがか、という話になったそうで、
今ではお2人仲良く、ご祭神としておまつりされているわけです。

いいお話だなあ、と思うと同時に、金沢の方々の中には、利家公は確かに歴史上の人物であるのだけれど
それよりも「自分達の殿様」という、より身近な感覚が現代でもあることに驚きました。
もちろん、いい意味での驚きです。こういう感覚があるって、とても素晴らしいことだと思います!

最後に、記念に頂戴した栞に書かれていた、お松の方の和歌を…。
「おしへおく その言のはを しるべにて
           心のおくを たづねしらばや」
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Date: 2005/08/02(Tue) No. 91


  千と千尋の神隠し
今頃!?ですが、「千と千尋の神隠し」をみました。

人から聞いていたのとは、少し印象が違いました。
何より、「名前」の象徴的な使われ方が心に残りました。

千尋が湯婆のところで名前を取り上げられるシーン、ハクが本当の名前を取り戻すシーン・・・。
名前というのは、ただの記号ではなく、その人そのものであり、アイデンテイテイであり、自由であり、力であると感じました。

そういえば、もともと「名前」には、特別な意味があることを思い出しました。
古く昔、日本でも、海外でも、本当の名前を知られることは、知られた相手に支配されることを意味します。
だから昔は「忌み名」というものがあったのですよね。

今は名前に対する意識も変わっていますが、それでもやはり「自分」を表す第一の物に変わりはありません。
名前に恥じないようにというのは、有名無名にかかわらず、「自分に恥じないように」なんだなあ、と思います。

名前に対する誇りと責任、そこから生まれる信念と行動は、美しい生き方を作っていくだろうなあ、と。
宮崎監督の意図からは外れていると思いますが(笑)、そんなことを考えさせてくれた作品でした。
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Date: 2005/01/23(Sun) No. 22


  能登・金沢教室の・・・
昨年4月に始まった能登・金沢狂言教室の、温習会(発表会)を来る3月に行うことが決まりました!

やはり修行は、「稽古をして、舞台に立つ」。
狂言は舞台の上で育ってきた芸能ですから、ただ稽古をするだけではなく、舞台の上できちんとできて初めてできたことになる、というのが私の持論です。

というわけで、当日に向けて能登・金沢の皆さんにはねじり鉢巻で頑張ってもらわなくては…。
そして師匠も、心を鬼にして仕上げなくては!
と言ったらば、私の稽古の様子を見たことがある友人が「それ以上鬼にしなくていいよ〜。」と言ってくれました。
そんなに怖くないはずなんですけど?


ただ、ちょっと思い当たるフシはあります。
今回初めて「武士」のアイコンを使いましたが、私、家では「武士道」な人と言われております。
時には「どこかのガンコ爺か!」と言われることもありますが…。

だって、良いことは良い、悪いことは悪い、信賞必罰は当然と思ってます。

ダメなのに怒られないほうが気持ち悪いんじゃないかなー、と思います。
だから、怒るときは(静かに?)怒ります。

それに、幸せになるための心構えは、まず
「仁義礼智信の五条を守り、上を敬い下を憐れみ、心を正直正路にもつ…」
と、狂言の中で福の神もおっしゃっていますし。

まず、きちんとご挨拶できない人にはお稽古しません。
心があったら、それなりの振舞いはついてくるもんです、きっと。

技術うんぬんの前に心構えができていなかったら、それは芸にはならん!のです。


…なんてことを言っている32歳・女性。
世の中そんなに沢山はいないと思いますが(笑)、そう育てられてしまったので仕方ないですねえ。

こんな私の狂言教室ですが、おかげ様で能登・金沢はもちろん、各地でいいお弟子さんに恵まれています!
本当に、胸を張ってそう言えます。

なんだか勝手な思い込みかもしれないですが、私のお弟子さん達は、きっとみんな、この「藤九郎気質」をわかってくれていると思うのです。
口下手な師匠ですから、上手いことも言えませんが、その奥の気持ちを汲み取ってもらえているから、この師弟関係が続いてるんじゃないかなー、と。

そういう意味では、私はお弟子さんをすごく「信頼」しています。

けれど、ホントに自分の気持ちを表現するのがあまり得意ではないですし、特に褒めるのって、
照れくさくて苦手なので、お弟子さんにこの愛情がどこまで伝わっているかは、ちょっと定かではないですが(笑)。

傍目にはわからなくても、信頼に満ちた師弟関係の中、時には「愛のムチ」もふるいつつ(笑)、
「明るく楽しく元気よく!」な稽古&舞台を目指して、頑張ります!
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Date: 2005/01/13(Thu) No. 17


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