ふりかえり日記2 は、金沢での福寿祭です。
7月25日は、加賀藩祖・前田利家公の奥方、お松の方のお生まれになった日で, 金沢の尾山神社で生誕祭である「福寿祭」が執り行われます。
7:35羽田発。朝一番の飛行機で、金沢へ。 10時からのお祭りに、紋付袴に衣服を改め、参列させていただきました。 三宅藤九郎家は、加賀藩前田家のお手役者として庇護を受けていましたので やはり礼を尽くして参列しなくてはいけません!
お祭りの後は、直会、そしてひきつづきお松の方に関係する講演を伺います。 直会では、前田家ご当主の令夫人、尾山神社の宮司様と同席させていただき、緊張しながらも 尾山神社の境内でとれた梅で作られるお神酒(梅酒)を美味しくいただきました(笑)。
さて梅といえば、前田家の家紋は梅鉢。 写真は、前田利家公のかぶとです(もちろん本物ではありません)。 珍しい形のかぶとですが、そこがやはり利家公らしいところ!? 身内びいきといっては失礼ですが、私にとってはとても素敵なかぶとに見えてしまいます。 「勝兜」と言って、お守りというか縁起物というか、ちいさな可愛いかぶとを千円弱でお分けいただけます。 お求めにならなくても、尾山神社へ行かれることがあったら「ああ、これか」と、 ひと目ご覧いただければと思います。
こうして昔のご縁を通していろいろなものを見ると、歴史が本当に身近に感じられますし、 歴史上の人物も紙の上、文字の上の人ではなく、生き生きとした心が感じられるから、不思議です。
実は尾山神社では、数年前までお松の方はご祭神ではありませんでした。 あくまでご祭神は前田利家公で、お松の方はじめ歴代藩主、そしてそれぞれの奥方は 尾山神社の境内にある摂社・金谷神社におまつりされていました。 それが、お松の方の生誕450年の記念のころから、利家公もお寂しかろう、 ここらでひとつご一緒におまつりするようにしたらいかがか、という話になったそうで、 今ではお2人仲良く、ご祭神としておまつりされているわけです。
いいお話だなあ、と思うと同時に、金沢の方々の中には、利家公は確かに歴史上の人物であるのだけれど それよりも「自分達の殿様」という、より身近な感覚が現代でもあることに驚きました。 もちろん、いい意味での驚きです。こういう感覚があるって、とても素晴らしいことだと思います!
最後に、記念に頂戴した栞に書かれていた、お松の方の和歌を…。 「おしへおく その言のはを しるべにて 心のおくを たづねしらばや」
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